建設業許可を取得したり更新する場合には、経営業務の管理責任者(経管)や営業所技術者(旧専任技術者)が会社に常勤していることを証明する必要があります。
形式的な役員や資格者を置いているだけでは不十分で、実際に当該の営業所に勤務している証拠書類を提出しなければ許可がおりません。
大阪での建設業許可における常勤性確認のポイントや必要書類について詳しく解説します。これから大阪で建設業許可を申請する方や更新を控えている方は、ぜひ参考にしてください。
建設業許可とは
建設業を営む場合、一定規模以上の工事を受注するには「建設業許可」が必ず必要です。建設業許可は国土交通大臣または大阪府知事(都道府県知事)が発行し、建設業者が適正に業務を行える体制を備えているかを審査します。
審査においては、経営業務を統括する者や営業所に常勤する技術者の有無が特に重要視されます。これらが揃っていない場合、建設業許可の取得や更新は認められません。
この許可は、一定の金額以上の工事を請け負う場合に義務付けられています。無許可で建設業を営むと、罰則の対象となる場合があります。
建設業法には次のように記載されています。
建設業法第3条 建設業許可
ア 建設業を営もうとする者は、軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き、建設業法第3条の規定に基づき、建設業の許可を受けなければなりません。
イ 「軽微な建設工事」とは、工事1件の請負代金の額が建築一式工事以外の建設工事の場合にあっては、500万円未満、建築一式工事にあっては 1,500万円未満又は延べ面積が 150平方メートル未満の木造住宅の工事をいいます。

経営業務の管理責任者と営業所技術者の要件
建設業許可の要件には、次の二つの人に関する要件があります。
この二者について、実際に「常勤」であることを証明する必要があって、そこに「常勤性確認」の手続きが存在します。
経営業務の管理責任者(経管)
法人の役員や個人事業主など、建設業の経営について一定の経験と能力を持つ者が、常勤で営業所にいることが必要です。この常勤性が、会社の経営における継続性と安定性を担保する上で重要とされています。
このように建設業の経営に関する経験を一定期間有する者です。必ず常勤であることが必要です。一人親方(個人事業主)や法人の役員が該当することが多いです。
営業所技術者(旧専任技術者)
建設業に必要な資格や実務経験を有しており、営業所に常勤する者です。営業所ごとに、請け負う建設工事の種類に関する専門知識や技術を持つ者が、専任で常勤していることが必要です。一般建設業の場合は一定の資格、または実務経験、特定建設業の場合では、さらに高度な資格が求められます。
営業所技術者という名称は、2024年12月に専任技術者から営業所技術者に変わりました。

常勤性確認の手続き
常勤性の確認とは、経管や営業所技術者が「本当にその会社に常勤しているのか」を役所などに証明する手続きです。
役職や資格だけを持っているのではなくて、日常的に当該の営業所などで実際に業務に従事していることを示す必要があります。
- 常勤性確認の審査では、次の点がチェックされます。
- 同業他社との兼任がないかなどの勤務実態があるかどうかという点
- 通勤が現実的に可能なのかどうか、勤務先住所と居住地の距離
- 給与支払や社会保険の加入状況
これらの確認を通じて、形式的な在籍ではなく、実態として常勤していることが確認されます。
大阪府の場合の常勤性確認の必要書類
(情報の確認先)「大阪府建設業許可申請の手引き」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/8330/all_kyoka_tebik_r0703.pdf
常勤性を証明するために、提出が求められる代表的な書類は以下の通りです。
対象者が法人の役員又は従業員の場合
下記1又は2の書類 (ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては2の書類)
対象者が個人事業主の場合
下記5の書類 (ただし直近で所得税の確定申告を行った年のものが発行されない期間は3の書類)
対象者が個人事業の専従者の場合
下記4及び5の書類
対象者が個人事業の従業員の場合
下記1又は2の書類 (ただし後期高齢者医療制度被保険者にあっては、2又は4及び5の書類)
これらの書類は考え方は同じですが、都道府県ごとに求められるものが異なる場合がありますので、事前に手引きや担当窓口で確認することが重要です。
1 健康保険被保険者標準報酬決定通知書(直近年のもの)
2 住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)+住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用)※双方とも直近年のものが必要です。 直近の個人事業主の所得税の確定申告書(税務署の受付印(令和7年以降の申告分は不要) のある第一表)
3 電子申告の場合は税務署の受信通知、第一表に税務署の受付印がなく 第二表に税理士等の記名捺印がある場合は第二表も必要です。
4 直近の個人事業主の所得税の確定申告書(税務署の受付印(令和7年以降の申告分は不要)のある第一表+事業専従者欄又は給料賃金の内訳欄に氏名・金額の記載がある書類) 電子申告の場合は税務署の受信通知、第一表に税務署の受付印がなく第二表に税理士等の記名捺印がある場合は第二表も必要です。
5 市町村の長が発行する住民税課税証明書(直近年のもの)3か月以内に発行されたもの
6 直近3か月分の賃金台帳等
7 役員報酬に関する役員会議事録
8 雇用契約書又は労働条件明示書(給与額が確認できるもの)
9 住民税特別徴収切替申請書(市町村の受付印のある控え)



