産業廃棄物の適正処理は、法令遵守や環境保全にとって重要です。廃棄物の運搬を営業するには、法律に基づいた許可が必要になります。産業廃棄物収集運搬業許可と普通産廃許可、特別(管理)産廃許可について詳しく解説します。
産業廃棄物収集運搬業許可とは
産業廃棄物収集運搬業許可とは、工場や建設現場などから出される産業廃棄物を、排出事業者に代わって収集や運搬するための許可です。廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)に基づいて、運搬する地域ごとに都道府県知事または政令市長の許可を受ける必要があります。
対象となる業務
産業廃棄物を引き取り、処理場まで運搬する事業です。収集や運搬のみで処分は行わない場合です。処分を行う場合は別途、処分業許可が必要になります。
許可の種類
積替え保管なしの場合は、通常の運搬のみです。積替え保管ありは、一時的に保管場所で積み替える場合に適用されます。

2.普通(一般)産廃許可とは
普通産廃許可は、正式名称ではありませんが、一般的に特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物を対象とする収集運搬業許可のことです。
普通産業廃棄物の具体例
廃プラスチック類、木くず、金属くず、ガラスくず、コンクリートくずなどが該当します。
普通産廃許可の特徴
毒性や危険性が比較的低い廃棄物を対象としており、許可取得にあたり、一定の講習(産業廃棄物収集運搬課程)の修了が必要です。
許可の有効期間は5年間で、更新が必要になります。

特別(管理)産廃許可とは
特別(管理)産廃許可は、正式には特別管理産業廃棄物収集運搬業許可のことで爆発性・毒性・感染性などの危険性を有する廃棄物を収集運搬するための許可です。
特別管理産業廃棄物の具体例
廃油(引火点が低いもの)、感染性産業廃棄物(医療機関等から排出される血液汚染物など)、廃酸・廃アルカリ(強酸性・強アルカリ性の液体)など
特別産廃許可の特徴
危険性の高い廃棄物を扱うために高度な安全管理が求められ、許可取得のための講習は、特別管理産業廃棄物収集運搬課程を受講する必要があります。普通産廃許可とは別に申請が必要ですが、両方を同時に申請することもできます。
普通産廃許可と特別産廃許可の違い
廃棄物の対象
普通産廃許可は特別管理産廃以外の産業廃棄物という位置づけで特別産廃許可は爆発性、毒性、感染性などの危険性のある産業廃棄物となります。
許可要件
特別産廃の許可は、普通産廃に比べて厳しい許可要件となっています。廃棄物の性質上、より専門的な知識や適切な処理能力が求められます。
収集運搬車両の基準
特別管理産廃を運搬する車両や容器には、普通産廃と比べてより厳しい基準が設けられています。感染性廃棄物を運搬する場合は、専用の容器や表示が必要になります。
許可申請の手続き
特別管理産廃の収集運搬を行う場合には、詳細な事業計画や施設の概要、廃棄物の専門的な知識を証明する書類などが求められることがあります。
このように産業廃棄物の収集運搬を事業として行う場合は、運搬対象となる廃棄物の種類を把握することが重要です。「普通産廃許可」と「特別管理産廃許可」では、対象物や許可要件が異なっていますので注意が必要です。



